アーズサイエンス
シャンプー アミノ酸系
今回はアミノ酸系界面活性剤シャンプーについてご紹介させていただきます。あまり聞きなれないアミノ酸系界面活性剤シャンプーですが、なんとなく体によさそうな名前ですよね。一体どんなものか書いていきたいと思います。
◆メリット・デメリット◆
《メリット》
アミノ酸系界面活性剤シャンプーはアミノ酸成分で作られています。人体のを構成しているのもアミノ酸なので、頭皮・毛髪への刺激はほとんどありません。髪の毛などはタンパク質から出来ていますが、そのたんぱく質を構成しているのがアミノ酸なので、刺激がほとんどないというだけではなく、むしろ栄養分として頭皮や毛髪の健康を促進してくれます。また、高級アルコール系界面活性剤シャンプーと違い、頭皮の保護作用をもっている皮脂は落とさず汚れだけを狙って落としてくれるので洗いすぎの心配もありません。保湿力も高いことがメリットといえるでしょう。
《デメリット》
低刺激で頭皮・毛髪への刺激がほとんどなく優しいシャンプーといえますが、イコール洗浄力が弱いため頭皮の汚れを落としきれなかったり、それにより頭が洗い終わってすぐでも匂いがしたりということがあります。また整髪料がついてる場合はなかなか取れにくいのでこちらも洗い残してしまいがちです。また、保湿力が高いことで毛髪が重たくなりやすくボリュームが出にくくなったり、しっとりとするのでほかのシャンプー剤と比べると洗い上がりの爽快感があまり感じられません。そして原料の価格が高いため商品価格も高いです。
◆見分け方◆
「グリシン」「メチルアラニン」「グルタミン酸」「メチルタウリン」「サルコシン」「ココイル○○」「コカミド○○」などの表示があるものはアミノ酸系界面活性剤シャンプーであることが多いですが一つ注意点があります。100%天然素材のものであれば大丈夫なのですが、合成の場合高級アルコール系界面活性剤シャンプーの成分である「ラウリル硫酸○○」や「ラウレス硫酸○○」を主体とし、アミノ酸系の成分がほんの少ししか入っていない場合があります。そうなるとアミノ酸の良さがほとんど発揮されません。薬事法により配合量が多いものから表示されているので、水の次に何が表示されているかをよく確かめていただきたいと思います。
◆適した頭皮・毛髪◆
《頭皮》
刺激がなく皮脂を落としすぎないということから、頭皮にトラブルを抱えている方にオススメです。皮脂の過剰分泌によって頭皮が荒れてしまっている方や、もともと敏感肌だったり乾燥肌というかたはぜひ試していただきたいです。ただ、皮脂の過剰分泌がある方は、頭皮にの環境が変わるのには時間が掛かりますので根気良く使っていただきたいと思います。
《毛髪》
毛髪でもやはりアミノ酸系界面活性剤シャンプーの低刺激という部分から、毛髪にダメージのある方にオススメです。また、シャンプーをすることは摩擦など少なからず毛髪・頭皮へのダメージがあるのですが、その点から良く頭を洗う方にもオススメです。洗い上がりがしっとりとして、ボリュームが出ずらくなるという欠点がありますが、逆にボリュームをおさえたい方にも良いシャンプー剤かもしれません。ぜひお試しいただきたいと思います。
これで、脂肪酸系・高級アルコール系・アミノ酸系と最近よく使われているシャンプー剤のご紹介をさせていただきました。この3つで自分に合ったシャンプー剤選びの参考にしていただければと思います。
次回は今はほぼ使われていませんが、合成界面活性剤への間違った印象の元となった石油系界面活性剤シャンプーについてご紹介いたします。 (安田)