アーズサイエンス
シャンプー 種類と特徴
前回はシャンプーの目的と成分についてご紹介させていただきました。今回はより自分に合ったシャンプー剤を選ぶために、シャンプー剤の種類と特徴をご紹介させていただきます。
◆種類◆
シャンプー剤の種類には様々なものがあり、形状別、ph別、機能別、毛質別、配合成分別などに分けられます。
①形状別〜
・透明液状 ・乳液状 ・パール状 ・ペースト状 ・ジェル状 ・2層液状 ・粉末状 ・固形状
②ph別〜
・酸性シャンプー ・中性シャンプー ・アルカリ性シャンプー
③機能別〜
・汎用タイプ ・薬用タイプ ・コンディショニングタイプ ・スペシャルタイプ
④毛質別〜
・ドライヘア用 ・ノーマルヘア用 ・オイリーヘア用 ・硬毛用 ・軟毛用 ・普通毛用 ・損傷毛用
⑤配合成分別〜
・脂肪酸石鹸系のシャンプー ・石油系合成界面活性剤のシャンプー ・高級アルコール系界面活性剤のシャンプー
・アミノ酸系界面活性剤のシャンプー ・両性界面活性剤のシャンプー
◆特徴◆
ここではそれぞれの種類ごとにみなさんの目によく触れるものを中心にご紹介させていただきたいと思います。
①形状別で代表されるのは、透明液状と乳液状です。この二つは使いやすさから一般によく目にするものです。
②ph別
・酸性シャンプー…コンディショニング効果があるので、傷んだ毛髪やセンシティブスキン(敏感肌)に使用
・中性シャンプー…ダメージなどがない正常な毛髪、ノーマルスキン(普通肌)に使用
・アルカリ性シャンプー…落ちにくい汚れに使用
③機能別
・汎用タイプ…一般的な洗浄を目的としたシャンプー(透明シャンプー、クリーム状シャンプーなど)
・薬用タイプ…ふけ、かゆみ、消臭を目的としたシャンプー(ふけとりシャンプー、酸性シャンプー、
スキャルプシャンプー、デオドラントシャンプー、トニックシャンプーなど)
・コンディショニングタイプ…頭皮や毛髪の保護、補強、つや出しなどを目的としたシャンプー
(コンディショニングシャンプー、オイルシャンプー、プロテインシャンプー、リン スインシャンプーなど)
・スペシャルタイプ…個別の目的にを持ったシャンプー
(ダメージヘア用シャンプー、ベビー用シャンプー、低刺激シャンプー、カラーシャンプー、 育毛シャンプー、ドライシャンプーなど)
④毛質別では、ドライヘア用、ノーマルヘア用、オイリーヘア用、硬毛用、軟毛用、普通毛用、損傷毛用の7つに分けることができます。ドライヘア用、ノーマルヘア用、オイリーヘア用は毛髪の水分、油分の改善を目的として使用されます。硬毛用、軟毛用、普通毛用、損傷毛用は毛髪の硬軟や損傷状態の改善を目的として使用されます。
⑤配合成分別
・脂肪酸石鹸系のシャンプー…ヤシ油、牛脂、菜種油などの動植物の油脂と、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムと
作用させてつくるので害が少ないシャンプーです。硬水で使用したときに泡立ちが悪くなり洗浄力が落ちたり、毛
髪に残留するとシャンプー後の感触が悪くなったりツヤが損なわれるという欠点があります。
・石油系合成界面活性剤のシャンプー…戦後に流行。泡立ちは良いのですが脱脂力が強すぎたり毒性などが問題
となり現在シャンプー剤にはほとんどつかわれていません。
・高級アルコール系界面活性剤のシャンプー…中性で脂肪酸石鹸系に比べて硬水に強かったり、浸透性湿潤性に
すぐれて洗い上がりも良いです。ヤシ油などの天然原料のものと、石油を原料とするものがあります。
・アミノ酸系界面活性剤のシャンプー…サトウキビから抽出した糖蜜を発酵したものが原料で、泡立ちが良く低刺激
低たんぱく変性で、環境にもやさしいものです。
・両性界面活性剤のシャンプー…硬水に強く殺菌洗浄性があり、皮膚や目への刺激が少ないですが、ひとによって
はアレルギーを起こすことがあります。
世の中にどんなシャンプーがあるのか、この記事をきっかけに少し興味をお持ちいただければ幸いです。今後はそれぞれのシャンプーについてもっと詳しくご紹介させていただければと思います。 (安田)